ラーメンが首位陥落!2018年訪日観光客消費動向調査分析レポート

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2019年 4月 10日 (水) ニュース&プレスリリース by nobu

訪日観光客消費動向調査レポート2018年版

 

インバウンド需要が私たちのビジネスに大きな影響を及ぼすということについては、最早誰も疑わないほどの確固たるものとなりました。

 

インバウンドがもてはやされ始めた当初は、「京都」など観光地偏重と見られていたインバウンド客の訪問地も、2度目3度目の来日とリピーターが増えるにつれて、東京~京都~大阪のゴールデンコースを外れ、ディープな日本探しに全国津々浦々へと拡散していることが明確になってきました。

地方の小さな町でも、減少する日本人の消費を補う貴重なマーケットとして認知をされてきました。

 

このレポートでは、サービス産業、特に外食産業の視点から、インバウンド需要を掘り下げてみます。

 

先ず、訪日外国人総数は2018年1~12月の1年でご存知の通り、3100万人を超えましたた。

国別で見ると近隣諸国の

中国・韓国で51%、

それに台湾・香港を加えて73%

さらにアジア全体までで86%

と近場からの訪日が、ほとんどを占めることがよくわかります。

 

この状況を、アセンティア独自の「訪日率」という視点で見てみます。

「訪日率」とは、乱暴な計算ですが、1年間の訪日数をその国の人口で割る=人口当たりの訪日数を比率で示すものです。

ただ一人が2回3回訪日すると、2,3とその分カウントされてしまうので、あくまで参考値として見て欲しいものですが、その国と日本の明確な関係性が見て取れる指標です。

 

訪日率1位は香港で、前年2017年に比べると若干減少したものの、人口比30%の訪日数がありました。

3人に一人が日本に来ているのです。

台湾でも20%を超えました。

そして韓国からも人口比14%の訪日数がカウントされているのです。

これら数値は異常な高水準だと言えます。

実は日本のパスポート保有発行数は2977万冊(ほぼ2977人)と、全人口の23%だからです。

日本人の出国数は1895万人で人口比15%にしか過ぎません。(全ての出国数です)

 

香港・台湾・韓国の親日度合いが良くわかります。

日本経済にとって、本当に有り難い存在であることを改めて感謝せねばならないと思います。ありがとうございます。

 

 

 

訪日観光客消費動向調査は、3ヶ月毎に膨大な手間暇をかけて、訪日外国人にアンケート調査をしています。年間延べ4万人を超える調査対象を持っている調査で、訪日外国人の嗜好の傾向は明確に読み取れるものだと思います。

 

先ず注目していますのが、『訪日目的、事前期待』です。

「Youは何しに・・・」というテレビ番組がありますが、何故何のために日本に来ているのか?来ようと思ったのか?

この調査が始まって依頼、日本への訪問前に最も期待していたことの第1位は、不動で、「日本食を食べること」なのです。

 

比較する適当な外国の統計が無いので確かめようがないのですが、世界中のどこに、「食事」を目的に旅行に行く国があるだろうか。。日本以外にそんな国はどれほどあるだろうか?

 

調査対象のほとんどの国の訪日客が「日本食を食べること」を事前期待の№1と答えているのです。

 

そして、これらの情報から読み取れますのは、日本の伝統文化体験などへの期待が高い国は、総じて先進国であること。

新興国は、日本食やショッピングに期待し、

大都市住民は日本の自然に期待し、

先進国は伝統文化体験に期待するという大きな傾向が見て取れるということです。

何か、イメージ通り、納得出来る結果だと思います。

 

 

 

 

ラーメン 王座陥落

この訪日外国人消費動向調査の「一番満足した日本食」の項目で2014年(1~12月期)に寿司を抜いて初めて「ラーメン」が1位の座を勝ち取りました。そして2015、16,17と4年間連続首位を継続していたのですが、2018年第一四半期(2018年1~3月期)から変調が始まっていました。そのことは半年前のこのレポートで報じましたが、ついにラーメンは5年ぶりの首位陥落となりました。

そして首位になったのは、寿司の復活ではなく「肉料理」=焼肉、しゃぶしゃぶ等だったのです。

 

それは東アジア地域(中韓台香)の影響抜きに語れません。表のように。東アジア4ヵ国の首位は「肉料理」で、特に大きな変化は中国がH29年→H30年で首位が「魚料理」から「肉料理」に変わったことの影響が顕著です。

そして、東アジア4ヵ国の首位「肉料理」に対して、ASEAN諸国では首位「ラーメン」となっているのが特徴的です。

注:ベトナムだけが全く違う傾向であることにご注意ください。

 

さて、視野をもう少し広げるとどうでしょうか?

この訪日外国人消費動向調査では、アジアだけでなく、欧州、米州、オセアニアからのデータも取得しております。

それを見ますと、ラーメンの人気はアジアから確実に西洋に広がっています。

統計的にはオーストラリアの人気からアメリカ・カナダへ人気が移り、今ではヨーロッパ各国での人気が高まっています。

料理別1位に「ラーメン」が来ているのは、

オーストラリア

米国

スペイン

英国

の4ヶ国です。

オーストラリア、米国では既にラーメンブームが巻き起こっていますので、今後はスペインや英国も注目株ということが分かります。

 

一方、旧共産圏のロシアとベトナムは異質を放っています。

両国とも寿司が首位です。ロシアに至ってはほぼ半数の47.6%が寿司を挙げ、ベトナムでも23%が寿司を挙げるほどの人気です。

 

 

このように、インバウンドと一言で言っても、その求めるものは、食事一つとっても大きく違います。

そして、インバウンドの観光客は、何れ自国に戻ります。

日本で美味しい日本の飲食に触れた人々が自国に帰った際に、「あの日本食食べたい」と思うのは当然であり、それがリピーターにつながることと、日本食の海外展開に大きく影響してくることは間違いありません。

 

日本は、世界中の人々に日本に来ていただく「観光」を大きな産業に据えました。

その方向が間違っていないことは明白です。

 

私たちは、その中で上手に事業を進めていくことが重要です。

これら統計データも私たちの指針として活用していきたいと思います。

 

アセンティア・ホールディングスでは、引き続き、外国人の日本の飲食への評価は様々な統計情報を収集分析し情報発信を進めて参ります。微力ながら、皆さんの事業に役立てていただきたいと願っております。

 

 


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