コロナ禍の多角化 新規事業戦略!

FRAXセミナーの内容抜粋
2021年1月15日(金) 第1回フランチャイズEXPO(主催:リードエグジビションジャパン社)の特別セミナー内容

こんにちは。アセンティア・ホールディングスの土屋と申します。本日は緊急事態宣言の中でたくさんお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

Akira Tsuchiya

FRAXで講演する土屋 晃

何か皆様方の今後の経営の方針に役立つような、そういう風なお話ができればなと思っております。

世界を取り巻く環境ということでお話をさせていただきます。今回特にコロナによって皆さん方の生活環境も結構大きく変わったのではないかと思います。

“物理的・精神的な人との距離感”がコロナによって変わってしまったのではないかということや、ソーシャルディスタンスの確保ですね。この前にあるこれもそうですし、人と人が向き合うというか、繋がることに対する抵抗というものが、コロナによって大きく変わったと思います。
あと、“通勤が減少し、人がいなくなった”ということも書いております。これは実際私も東京のオフィスが日本橋にあるのですが、非常事態宣言等でオフィスに行く数が減りましたし、知り合いの大きな商社をやっている社長にいろいろお話を聞くと、大体今オフィスに来ている人の数は6割。4割の方々がテレワークをしているということでした。
「それでも実際に会社は回るんですか?」という質問をすると、「これが結構回るんだよ」という風に言っていまして、要するに「こういう風に今オフィスに人がいなくても、家で仕事をするようになっても、会社が回るようになった」と。ということもコロナの大きな変化なのかなと思っています。
その方が考えているのはオフィスの移転ですね。4割の人がオフィスにいないということになったので、大き過ぎるオフィスで高い家賃を払う必要がない。彼のオフィスは品川の港南口にあって、非常に大きなビルの2フロアでやられているのですが、「オフィスを移転する」と言っていました。
そういう風に考えると、例えば不動産業界やそういったもののニーズが非常に増えるのではないかとも考えられますし、週に2回しか東京に行かなくていいとなれば、狭くて家賃の高い東京に住む必要もなく、静岡に住んだり、長野に住んだり、週2日ぐらい東京に来るということも可能になるのではないかと思います。そうすると地方都市の不動産業界も非常に活性化していく。
何が言いたいかと言いますと、コロナで変わることによって新しく発展するビジネスもどんどん出てきますよね。私はあくまでもコロナ肯定派では全くありませんが、コロナで変わることによって発生するビジネスも結構あるということを皆さんにお伝えしたいなと思っています。


3番目には“働き方改革→人事考課制度の変化(成果主義)”と書いてあります。世界ではもうほとんど成果主義によって人を判断するということになっているのですが、未だに日本は時間主義と言いますか、9時から17時まで会社にいたから給与という形ですね。これはもう本当に日本だけ。シンガポールも完全に成果主義ですから。
ただ、家でテレワークをするようになると、9時から17時まで家で働いていたのでいくらということにはならないわけですね。何をやっているのか分からないのですから。完全な成果主義ということになってくるので、人事コンサルティング等のビジネスチャンスもどんどん増えてくるのではないかと思います。
今まで会社が入れていなかった、受け入れていなかったこともやっていかなければいけない。コロナによって強制的にそれが発生するわけですね。そういった部分のジャンルも非常に面白いものができてくるのではないかという風に思っています。
この間、IT会社の社長と話をしていますと、今家でパソコンの仕事をしているかどうか確認するためにマウスが30分止まったらチェックする、そんなシステムを開発する会社もあるようですね。要するに30分キーボードが動かなければカメラが発動してチェックするとか・・・そういう風なことをやっている日本のIT会社があるのですが、全く方向性が違う。完全アウトプット型の成果主義にしないと生産性は全然上がっていかないと思うので、そういうところに対する事業というものが非常に面白くなってくるのではないか。
あと、“就業後の会食、居酒屋需要がなくなった”と書いてありますが、私も飲食に深く関わっていますので感じるのは、今一番しんどいのがやはりビジネス街の居酒屋さんですね。要するに昼も人がいない。オフィスに人が半分になったという。夜も飲みに行くことがなくなっているわけですから、オフィス街の居酒屋店が一番しんどいと思います。
“手洗い、マスクが徹底された”と書いていますけれども、これはもう日本ではマスクが花粉症の問題等で使われてきましたが、世界で言うとこれだけマスクをしている人種っていませんでした。海外の私のパートナーからもよく言われるのが、「土屋さん、日本人はなぜあんなにマスクをしているんだ?」と。「みんな体が悪いのか?病気なのか?」とよく言われました。
日本人はマスクを普通にしていましたよね?マスクの文化や手洗いの文化、衛生面でのこういうものがこれから世界のグローバルスタンダードになっていくのではないかなと思います。
あと“家で料理を作るようになった”、これもそうですね。スーパーマーケットのPOSを見ていくと、4月に出た1回目の緊急事態宣言の時に一番よく売れたのはカップラーメンや即席麺。すぐに食べられる物がどんどん売れました。
今POSを見ていくと一番売れているのはそういう物ではなくなっています。要するに自分で料理をするようになると、素材になっていきますよね。今一番スーパーマーケットで売れているのは素材。家で加工して料理を作っていく。そういう所にもビジネスチャンスがどんどん出てきています。
家で料理を作るようになり、住宅中心の生活。ずっと家にいる時間が長くなったので、IKEAさんやニトリさんで家具を買う。あとはDAISOさんでいろいろな細々とした物を買う。このへんのマーケットが今非常に爆発しています。
“onlineコミュニケーションになった”、これはもう皆さんもZoom等を使っていろいろな形で企業さんと面談をしたり、会社の会議をしたりしていると思いますが、こういったものもこれからは普通になります。実際にコロナがなくなったからといって、戻ることはないですね。
私達は海外でこのonlineコミュニケーションをずっと使っていましたので、違和感なく入れましたが、今はもう企業さんとのミーティングも最初一発目の面談から全てZoomです。そういう風なことが普通になってきました。
あと“ビジネス立地環境が大きく変わった(駅ナカ、デパ地下、住宅立地)”、総菜会社の社長さんと話をすると、「今まで一番ドル箱だった店舗が一番ダメになった」と言っていまして、「どの場所ですか?」と訊いたら「東京駅です」と言っていました。東京駅に人がいなくなったので、今まで一番ドル箱だった店舗が一番赤字になったということですね。これもコロナがなければ絶対に変わらないことですけれども、そういった事が今普通に起こっています。

これは東京ガスが調査したデータです。“コロナによって生活が変わりましたか?”という設問に、“変わった”と言う人と“やや変わった”と言う人を合わせますと大体70%。皆さんも体感しているかと思います。コロナの前と今で自分の生活が変わったかどうか。7割の人達が変わったと言っています。
その下のグラフは何かと言うと、男性と女性に分けて“自宅で以下の時間は増えましたか?”ということですが、男性が一番増えたのは、今まで家にいなかったわけですから当然ですけれども、家族と会話をする時間。このピンクの部分ですね。これが一番増えたのは男性。
女性が家にいて一番増えたのは、料理を作る時間。要するにこれは今ご家庭の奥様方にしてみたら、一番工数が増えてしまったのだけれども、一番ストレスが溜まるという風に言われていまして。子どもの料理を作らなければいけない、旦那が家にいるから旦那のご飯も作らなければいけない。
ここで今凄く人気が出てきたのが、調理代行ですね。家に来て調理をしてくれるという。そういったビジネスもどんどん拡がっているということです。それもコロナによって変わったことだと思います。

このコロナは終息するのかという話になってきますが、ここはあくまでも私の主観でお話させていただくと、コロナは終息しないと思っています。終息するかしないかというよりも、4~5年はたぶんそのままなのではないかというのが私の見解です。
今回のワクチンや処方薬、コロナに効果のあるというようなものが出現するかもしれませんが、今で言う風邪やインフルエンザ等のように特効薬がありワクチンがあるというものになるかと言うと、それは絶対にならないのではないかと思っていますね。
“いつか終わると期待している限り明日はない”と書いてありますが、人間は変化を嫌い、過去を肯定する動物ですので、いつか戻るのではないかという風に考えている限りは、いつまでたっても一歩を踏み出せません。
私の考えは、もう終わらない。全てが変わってしまうという観点の元に何をするかということ。今回はフランチャイズ・ショーですので、どんなフランチャイズをすればいいのかということを考えるのが一番いいのではないかと思います。【悲観的に準備をして楽観的に行動するという】ことしかないと思うのです。

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