東南アジアで思うこと。

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2011年 5月 1日 (日) 社長ブログ by Akira Tsuchiya

今回は、20日のホーチミンでのFC事業セミナーに始まり、バンコク、シンガポールと実に様々な国で、都市で、モールや飲食店舗を見てきた。地元企業の店舗、日本のFCチェーン、日本もどきの店舗。いろいろ。。。

思うのは日本で有名な店舗が海外に出店していても、その味は日本と全く違う店舗もあるということだ。

本来FC、あるいは同じ看板を掲げるのであれば、加盟店のその味や雰囲気、サービスに対して本部は指導する責任をもつ。同じ看板を掲げて営業していく以上それは至極当然のこと。

国内であれ、海外であれそれは同じはず。

その国の国民は、その店舗の味をそのチェーンの味と信じこむ。

美味しくない場合は、このチェーンは「不味い」と刷り込まれる。

そしてそれはこの先何年にもわたって消えることはない。

本部にしてみれば、その国で競争に敗れたのとおなじ。。。

その先、何十年もとり返しがつかない。

 

創業時、その創業者はブランドを自分の子どものように可愛がる。

子どもが3人になった(3店舗)10人になった(10店舗)と喜び、その成長を楽しみに、時には厳しくしかりつけ成長を促す。

いつの頃からか、その成長に関心がなくなりチェーンは衰退していく。

親の関心がなくなった子供は非行に走り、やりたい放題、勝手なことをする。

味もメニューも勝手に変わり、本質の基軸をぶれさせてなに屋さんかわからなくなる。

よくある衰退のパターン。

 

国内ならまだしも、海外で子供に非行に走られると手におえない。

適宜見えないし、指導の方法がないからだ。

特に海外に出た子供には、周りから「この国ではこれではだめですよ。」「この国の人たちは、こういう味、こういうメニューが好きなんです。」と悪魔の囁き攻撃をかける。里親はたまったもんじゃない。「そういうもんかなー」と考え始め基軸をぶれさせてしまう。

どこの国に行ってもぶれさせてはいけない基軸がある。本質というものだ。

あまりにも違う日本の有名店の料理をこちらで食べてつくづくそう思った。

同じ看板が泣いている。この国でこのブランドのレピュテーションはもう補えない。。。

 

こういう話をすると、日本の料理を海外でアレンジして成功した事例もあるではないかと言われる。例えば熊本の味千ラーメン。中国では日本風料理店、居酒屋のような業態になっている。

私がデシー(中国の味千の女性創業者)に2回ほど会って感じたのは、まったくなんでも好き勝手やってるのではないということだ。

私からするとデシーも本質は決してぶれてはいない。と感じている。

深く知らない人たちは、「自国にカスタマイズした成功事例」、「国にあわせて業態を変えていかないといけない」という。。。ちがうんだけど。。。

 

なにはともあれ、守り続けないといけない部分、事業や業態の基軸をぶれさせて展開してもその先に成功はないということだ。

 

アジアでは今ままで、本格的な日本の飲食チェーンが進出していなかった。

現地企業が名目だけ、和風・・・・で十分に商売ができた。

これからは違う。今回の震災は本当の日本の味を知ってもらうよい機会だと思っている。

逆風に帆を上げて!

 

アジアの人たちも日本に行く機会が増え、本来の味を知り始めている。

今まで自分たちが食べていた和風パスタ、ラーメン、寿司、なんか違うと感じ始めている。

大きなチャンスがここにある。本物を知っている日本人だけができること。

ほらね。そこにありますよ。

 

アセンティアホールディングス

土屋

 

 

 

 


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